9月20日(木)午後7時から平成30年度第2回上天草総合病院地域連携会議が
開催されました。今回は、姫戸・龍ヶ岳・天草市地区を対象として、院内を
含め46名の参加がありました。
蓮尾事業管理者のあいさつに始まり、脇田院長の「看取りについて」では、
看取りの状況と場所に応じた看取りについての講演内容でした。
講演の中で、国民の意識調査で、「自宅で最後まで療養したい」と
「自宅で療養して必要になれば医療機関等を利用したい」を合わせると、
約6割の人が自宅で療養したいと回答されていました。
しかしながら、病院での死亡は8割に達しており、最期まで自宅で療養するのは、
本人や家族の不安、家族の介護負担があり、困難と考えているとの結果でした。
「自宅で最後まで自分らしくいきること」を支援して、出来るだけ在宅で看ていける
多職種連携協働の地域包括ケアシステムの構築、それには介護と医療の両方に関わる
訪問看護を充実して連携していくことが必要と話されました。
参加頂いた開業医の先生からは24時間拘束されることになるので自宅での
看取りは厳しい、病院と連携でき、訪問看護と協働して出来るようシステム化
されればとの意見がありました。
施設でも看取りをしているが、医師一人で対応しているため負担があり、
病院と連携が取れれば安心して看取りに取り組んでいけると感じていますとのことでした。
それに対して、蓮尾事業管理者から現状では医師不足により難しいですが、
医師確保に取り組み、在宅での看取りを推奨していく方向で考えていますと回答されました。
また、訪問看護ステーションからは自宅で看取るには家族の不安や負担が強いこと、
家族の覚悟が必要であること、スタッフにはコミュニケーション能力が求められ、
信頼関係を築くことが大事であると話されました。
今回、それぞれの立場での話を聞くことができ、その人らしい最期に寄り添い、
看取りに取り組んでおられることを感じました。
(R.M)
8月9日当院6階講堂で元国立感染症研究所室長、
現・岡山県環境保健センター所長である岸本寿男先生をお招きし、
尺八&ギターコンサートと感染症学術講演会が行われました。
「性感染症のトピックと対策~梅毒流行は何故起こり、
どうすれば抑えられるのか!?」という演題で感染症学術講演会が行われ、
院外からも多くの参加がありました。
クラミジア、HIV感染症・エイズ、梅毒などの話や、岡山県で行った
感染防止対策の取組について具体的な例などがあり、大変わかりやすいものでした。
また、梅毒は全国的に増加していて熊本県の増加率はワースト上位にあるという
驚くデータもありました。
岸本先生は、尺八の演奏者でもあり、ジャズギター奏者の蓮見昭夫氏とともに
「時代とジャンルを超えた尺八の詩人」と題して講演会の前にコンサート公演もありました。
石でできた尺八は重く演奏するのはとても大変だそうですが、
その澄んだ静かな音色は演奏された「もののけ姫」の世界にいざなうものでした。
また、「五木の子守歌」は、聴きに来られた方々も一緒に曲に合わせて手拍子を
とったり歌ったりと盛り上がりました。
ギターの力強い演奏と尺八の奏でる優しい音色が織りなすコンサートは、
ゆったりと時間が流れるような心地よい素晴らしいものでした。
(T.K)