2018年4月1日付けで上天草市立上天草総合病院院長を拝命しました、脇田富雄です。
鹿児島県沖永良部島出身で、血液型O型、みずがめ座、昭和37年2月6日生まれの56歳です。
熊本マリスト学園高校から自治医科大学医学部に進学し、昭和61年に卒業後、
熊本赤十字病院、大矢野町湯島診療所、球磨郡公立多良木病院、熊本赤十字病院、
松島町国保教良木診療所、龍ヶ岳町立上天草総合病院、球磨郡公立多良木病院、
医療法人鶴友会鶴田病院、上天草市立上天草総合病院、球磨郡公立多良木病院、
と鶴田病院以外は熊本県の地域の病院・診療所に勤務しこの度上天草市立上天草総合病院に
三たび赴任することとなりました。どうぞよろしくお願い申し上げます。
昨年度は蓮尾友伸先生が,病院事業管理者と病院長を兼務されていましたが,
本年度以降は、病院事業管理者蓮尾先生、病院長脇田の体制で臨んでいくこととなります。
昨年度、蓮尾先生が、年度目標として、
1. 明るく元気な病院にしましょう
2. 多職種連携による在宅医療・介護を推進し、理想の地域包括ケアシステムの
完成を目指しましょう
と掲げております。平成30年度は、さらに一歩踏み込んで、明るく元気な病院にするために
どうすればいいのか、地域包括ケアシステムを完成するためにはどうすればいいのかを、
病院職員が一緒になって、そして医療機関,行政、地域住民が一体になって考え、
意見を出し合える機会を作っていきたいと思っています。
平成19年4月にがん対策基本法が施行され、
癌に対する対策は進んできました。
しかし、高齢者になると増加する心疾患、脳卒中などの循環器疾患に対する対策は、
十分には施されないまま、団塊の世代が75歳以上になる2025年に地域医療構想が
進められてきました。今後、高齢者が多くなれば、特に75歳以上の後期高齢者が増加する
都市部では循環器疾患がさらに増加することは明らかなことだと思われます。
すでに高齢者の人口の絶対数がピークに達した地方では、これから10年程度はほとんど
高齢者の絶対数は変わらないと考えられています。つまり高齢者人口という点から
考えると、地方は都市部と比較すると20年くらい先を進んでいるわけです。
我々の住んでいる地方での取り組みとして,住民,職員にとって魅力のある明るく元気な
病院づくりを,住民,病院,医療機関,行政が一体となって,考えていきたいと思いませんか。
皆さんのご理解とご協力をお願い申し上げ、私の院長就任のご挨拶とさせていただきます。
2月3日 上天草総合病院の6階講堂において「第36回上天草総合病院 院内学会」が
開催されました。病院スタッフ、看護学生、院外の方をあわせて170名が参加されました。
講演の演題は17題で3つのセッションに分けて発表されました。
最初のセッションは診断が困難であった日本紅斑熱、日本紅斑熱の治療の実態、
三次元CT画像が有用であった眼窩異物の摘出、約4年間の手術データーによる
白内障と翼状片の同時手術でのT-IOLの適応、龍ヶ岳地区の生活コディネーターの
役割についての発表がありました。
二番目のセッションは眼科外来手術出しのマニュアル作成、高齢者で肺炎を繰り返し
入院される患者の口腔ケア関する実態及び問題点、オムツの種類の変更により排泄物モレを
少なくし介護者及び患者さんのオムツ交換の負担軽減、転倒転落の状況や時間帯の分析、
地域包括ケア病棟における退院支援の取り組み、自己管理が難しい慢性心不全患者に対し
訪問看護導入効果の報告がありました。
コーヒーブレークの後、3番目のセッションでは、和田先生による恒例の都市伝説の
解明シリーズ第3弾・血液型のあるある、きららの里利用者のトイレにポスター使用により
トイレ汚染の変化、がんリハビリ開始による作業療法士及び看護師の実施状況と報告、
リハビリ後にBCAA摂取により筋力や検査値の変化、第2回目の上天草け~な
健康フェア開催の報告と今後の展望、今回も外部より熊本大学薬学教育部より
Amakusa Medical Students(AMS)の活動報告がありました。
院内学会の感想としましては、「各分野での頑張っていることがよくわかる
機会だった」、「毎年内容がある(深い)学会になっている」、「院内のスタッフが
発表を行い、そのバックアップを各Drがされているので、学会として非常に面白く
施設全体して盛り上がりすばらしい学会だった。県内に向けての情報の発信をすると
もっと患者さんの治療満足度が上がるのでないかと思い、聞いていてワクワクした。
今後も続けて開催されることを期待します」とご意見をいただき大盛況にて終えることができました。
外来の展示コーナーに飾られている作品「シャドーボックス」をご存じでしょうか。
季節ごとに寺田シャードーボックス教室より作品をお借りして展示しています。
「シャドーボックス」とは、17世紀頃ヨーロッパで生まれました。
同じ絵を6~10枚程使い、各パーツをカットし重ねて張り合わせ、平面の絵を
立体的な絵に再構築していくペーパークラフトです。制作期間は多種多様な絵があり、
サイズによっても異なりますが、2~3時間できるものもあれば何か月もかかるのもあるそうです。
苦労する点は、カッターナイフで絵を切り抜いたり、ピンセットで重ねたり緻密な作業で、
集中力や根気はいるが、完成した時の達成感があるので継続していると生徒の一人である
塚田久美子さんは話してくださいました。作品を見ると、どうなっているのかと
覗き込んでしまいたくなる不思議な感じがします。
ご来院の際には、展示(循環器内科外来横、歯科外来横)してある作品に
ちょっと足を止めてご覧ください