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MRI

MRI

 MRIとはMagnetic Resonance Imagingの頭文字をとったもので磁気共鳴診断装置のことです。

 大きな磁石のN極とS極の間に人間を寝かせ、このような状態で特定の周波数(振動数)を持った電磁波を照射すると、人間の身体を構成している多数の元素のうち特定の元素だけが共鳴して信号を発生します。この信号を集めて人体の断面を画像としたものがMRIです。電磁波の周波数を変えることによって様々な元素からの信号を得ることができますが、病院で利用しているのはおもに水素の信号です。当院のMRIはトンネル部分が短く、音も静かなのでリラックスして検査を受けていただくことができます。

MRIとCTの違い

 どちらも体の断層画像を撮影する装置ですが、最も大きな違いは画像を得る手段です。CTではX線を使って画像を得るのに対し、MRIは大きな磁石による強い磁場とFMラジオに使われているような電波を使って画像を得ます。ですからMRIは放射線による被曝がなく、小児や健常な方も安心して検査を受けることができると言われています。ただし強い磁場を使っているので、MRIならではの制限や注意があります。

どうして検査時に大きな音がするの?

 MRI検査の撮影時には、ガンガンという大きな音がします。この騒音は撮影、すなわち傾斜磁場コイルを働かせた時(MRIでは画像を得るために磁場を微妙に変化させる必要があります。)、磁場の中を電流が断続的に流れることによって生じる力(ファラデーの左手の法則)が、傾斜磁場コイル自身を振動させ、その振動エネルギーが磁石本体などの構造物全体に伝播することによって装置そのものから大きな音が発生してしまいます。この音は一般的に、綺麗な画像が得られる磁場の強い装置ほど大きくなります。最新の高性能の装置では検査時間は短縮されましたが、その代わりに音が大きくなってしまします(音が小さくなるように改良されつつあります)。

MRI検査を受けられない方

 MRI装置からは大きな磁場が発生しています。磁場を乱すものを身につけていると画像が悪くなります。また安全のためにも、身につけている磁性体を検査前にチェックします。

 脳動脈瘤クリップを使用されている方は要注意です。

 クリップが非磁性体であることが確認できれば検査可能ですが、磁性体である場合や材質が確認できない場合には安全のため検査はできません。クリップの材質等を確認しておくことをお勧めします。

 また、血管内等にステントが入っている方や人工心臓弁を使用している方は安全のため材質等を確認しておくことをお勧めします。(初期のもので一部磁性体のものがあるそうです。)

 ペースメーカー、人工内耳、神経刺激装置、注入ポンプなどをつけた方は磁場の影響で、正常動作をしなくなる恐れがあるので検査は出来ません

 胎児に対するMRI検査の安全性は確立されていませんので、妊娠中の検査は避けるほうが望ましいと思われます。閉所恐怖症の方も検査できないことがあります。人によって程度は違いますが鎮静が必要な場合もあります。

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上天草市立上天草総合病院