病院ブログ

平成30年度 第1回上天草総合病院地域連携会議を開催して

 本年度最初の上天草総合病院地域連携会議を6月21日の19時より当院6階講堂にて
開催させていただきました。今回は、大矢野・松島地区の開業医の先生、
訪問看護スタッフ、施設職員、介護支援専門員、薬剤師など多職種の22名と、
当院スタッフ24名の合計46名の参加がありました。
IMG_4448

 内容は、「看取りについて」と題して脇田病院長より、超高齢社会の対応に向け
厚生労働省から公表された「腎性の最終段階における医療の決定プロセス関する
ガイドライン」を取り組むために、看取りをめぐる状況と、その場所(在宅・施設・病院)
に応じた看取りの現状を様々なデータを示していただきながら発表がありました。
高齢化については全国平均よりも20~40年も先を行っている地域ではあるが、
上天草ならではの地域包括ケアシステムの構築のためにも、鍵となる多職種連携を推進し、
高齢者に優しいチーム医療を実現して、自宅で最後まで自分らしく
「生きる」ことの支援と、患者さんの物語に寄り添うことのできるように・
患者さんに良く生きていただけるように支援することが大切と結んでくださいました。
 また、中村医院院長の中村修先生からも、天草在宅医療介護連携推進事業の一環として
作成された「私のノート」の紹介がありました。エンディングノートの天草版と
なるわけですが、腎性の最終段階をどう過ごし、その思いを家族等へどう伝えるかを
「私の歩んできた人生」「私が受けたい医療介護」「私の財産について」
「私の葬儀・お墓について」の章で分かりやすくまとめてありました。
もちろん人の気持ちは変わるので変更や付け足しも可能とのことでした。
医療や介護の場においても、患者・利用者の思いを汲み取り理解しやすくなりますので、
今後普及していくことが期待されます。
 質疑応答では、看取りにおける意志同意書作成においての対応者とタイミングについて
(今後検討して取組予定)。ここ数年の実際の在宅看取り件数(年間3例→1例と減少)。
施設でも看取りへの対応を取り組んではいるが、家族も最後は病院を希望されるので
受入は可能か?(当面は現状通り受け入れとなるだろうが、在宅医療ネットワーク
システムなどが構築されれば在宅等での看取りの理解も進むのではないか)。
などの意見がありました。
 平成28年8月の地域包括ケア病棟開設を機に始まったこの会議も今回で
9回目になりました。病院の有効利用と、切れ目のない在宅医療・在宅介護との
連携推進が、本会議の目的になります。地域包括ケアシステムの構築と、理想である
「時々入院、ほぼ在宅」の実現に向けてすこしでも貢献していければと思っています。
                                 (Y.T)

外来診療
担当医師表
採用情報
上天草市立上天草総合病院