病院ブログ

メンタルヘルス講演会を受講して

8月22日(火)臨床心理士安達圭一郎先生より「皆を活かす職場の人間関係」の
題名で講演がありました。
近年、心を病んでいる人が非常に多くなっており職場の上下関係でうつ病を
発症する人が増加しているとのことです。厚生労働省が発表した
「2014 年患者調査」によると、うつ病などの気分障害(気分が正常の範囲を
超えて高揚したり落ち込んだりすることが続くこと)で医療機関を受診している人は
111万6千人とのことでした。
特に都心部に多いようです。うつの症状のスライドが出たときに私もそうだと
思われた方もいらっしゃったのではと思います。大うつ病の診断に(DSM―5)が
有るそうです。講演の中でも私が興味を惹かれたのが
「うつはなぜおこる?」と云うところです。
そこで「バケツ理論」と云うのが話されました。まず根底に「脳の状態」があり、
その上に「幼少期の母子関係」があり、その上に「日常的な労働要因」が
有るというのです。ここまでではバケツから水はこぼれず発症しないのですが、
この上に「人間関係」が乗っかると一部の人では水があふれ出し、
うつが発症すると云うのです。今回の話のメインは「職場の人間関係!」で、
①人間関係が心の健康の鍵であること
②人間関係の質が向上すれば人生の質も向上するとのことでした。
今回は「働きやすい職場環境をつくる上司」というキーワードが多く出てきました。
最後にちょっとした心構えと云うのが有りましたので書き加えておきます。
①一人ひとりが今できる範囲でやれることを誠実におこなう
②周囲が各々の「今できる範囲」を尊重する
③職場は生きていくための糧を得る場であると同時に、
 地域社会に貢献する場でもあることを認識する
④従って、とてもやり甲斐のある場
であることを知るということでした。
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                             (Y.T)
外来診療
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