栄養サポートチーム(NST:Nutrision Support Team)・ 地域栄養サポートチーム
日本の高齢化は年々進んできており、上天草地域は全国と比較しても十年以上も先を進んでいる地域です。そして、高齢者の栄養問題はタンパク質・エネルギー低栄養状態(PEM(Protein Energy Malnutrition)と考えられ、血清アルブミン値が3.5g/dLを下回り、日常生活動作能力(ADL)の低下している者の死亡率は高く、生存年数も少ないことが分かっています。PEMの入院患者は回復が遅く、合併症を併発しやすく、死亡率が高いことが明らかでPEMは病院の平均在院日数を長期化し、医療費を増大する要因の一つとも言われています。栄養サポートチーム(NST:NutrisionSupport Team)とは医療施設内における静脈栄養および経腸栄養の専門知識・技術をもったチームのことですが、栄養サポートの重要性が言われる中、当院でもNSTを平成17年7月に設立し、8月からNSTによる病棟回診を開始し、9月からNST主催で月1回の勉強会を開催しています。
(現在でも継続しています。)
また最近では、栄養サポートの最前線は、病院・施設から在宅へ展開されつつあります。つまり、これまでは栄養サポートの取り組みは、病院では栄養サポートの最前線は、病院・施設から(NST)、介護保険施設では栄養ケア・マネジメントという他職種協働の形で展開されてきて、入院や入所の環境では十分な栄養支援を受ける機会に恵まれていましたが、一旦在宅復帰をすると、せっかくの線密な管理が途絶えがちとなっていました。また、高齢者あるいは認知症の増加などのため、口腔機能や嚥下機能障害などの栄養上のリスクを持つケースの増加、公的医療費削減の影響で、入院患者の栄養上の問題に対して十分な対処ができないうちに退院するケースの増加、低栄養あるいは栄養上のリスクを有し、在宅で生活するケースの増加が言われており、現在では龍ヶ岳・姫戸地区における地域の在宅療養者に対する栄養支援を目的とした地域栄養サポートに対しても取り組んでします。
病院NST活動内容
NST回診 |
毎週木曜日 午後4時~ |
NSTチーム会 |
毎月第4週 午後6時~ |
栄養サポート勉強会 |
毎月第4週午後5時30分~
|
病院NST構成メンバー
- 医師
- 看護師
- 管理栄養士
- 薬剤師
- 臨床検査技師
- 言語療法士
- 事務部門
地域NST活動内容
チーム会議 |
毎月第1火曜日 午後5時30分~ |
栄養サポート外来 |
毎週金曜日 午後2時~ |
地域NST構成メンバー
- 医師
- 看護師
- 管理栄養士
- 訪問看護師
- ケアマネーシャー
- 地域包括支援センター職員
- ホームヘルパー
- 事務部門