リハビリテーション科では、理学療法士10名、作業療法士2名、言語聴覚士1名、助手2名の体制で、病気や怪我などにより低下した身体機能の回復を図るため、運動療法や物理療法、その他各種のリハビリテーションを提供します。
かつては病気の方に対しては静養・安静が必要とされていましたが、現在の医療では、むしろ積極的に離床(ベッドを離れること)し、十分なリハビリテーションを行うことが病後の回復を促すとされているため、当院でも患者様の病状や必要性を勘案し、最大で1日に3種類のリハビリテーションを提供する場合があります。
リハビリテーションの対象となる疾患
脳梗塞や脳出血などの脳血管疾患
脳卒中後に生じる手足の麻痺やことばの障害などに対し、その改善を図るための訓練を実施します。
骨折や関節の変形などの運動器疾患
高齢者に多発する股関節や背骨の骨折、膝の変形に伴う痛みや歩行困難などの障害に対し、痛みの緩和や歩行訓練などを行います。
肺炎などの呼吸器疾患
呼吸器の炎症などで生じる痰の増加や気道の狭窄および全身状態の悪化などに対し、肺に溜まった痰の排出を促したり呼吸を行うための筋力を鍛えたりするなどの方法でその予防と改善を図ります。
心筋梗塞や心不全などの心臓疾患
心機能の低下によってもたらされた全身の機能低下に対し、その改善を図るために実施します。
寝たきり(寝かせきり)による廃用症候群
過度の安静によって症じる「廃用症候群」と呼ばれる身体機能の衰え(例えばベッドから起きる、椅子に座る、立ち上がる、歩行するなどの能力の低下)や、認知機能の低下(認知症)を予防し、改善を図るための訓練を実施します。