現在、医療を取り巻く環境は、少子高齢化社会、人口減少などの人口構造の変化や、医療・介護ニーズの多様化などさまざまな問題に直面しています。これらの問題解決に向け、国は医療提供体制を、病院完結型の医療から、「地域包括ケアシステム」と呼ばれる地域完結型の医療へ、大きく変化させています。
地域包括ケアシステムは、療養する高齢者だけでなく地域に生活するすべての人を、医療・介護・生活支援等が一体となり、地域で支えるシステムです。看護の視点において、限りある人材でさまざまな医療ニーズに応え、その人に適した求められる看護提供をするために、キャリアラダーは開発されました。
当院におけるキャリア開発ラダーは、看護実践能力の自己評価・他社評価・自己研鑽のツールとして、また人材育成・教育支援ツールとして機能しています。看護実践能力を「看護実践」「マネジメント」「人間関係力」「教育・研究」の4領域で構成し、ラダーⅠ~Ⅴの5段階で設定しています。
クリニカルラダーは臨床看護の実践レベルであり、実践能力を養っていきます。各段階において期待される能力を示し、到達度によって看護師の能力を評価するシステムです。