上天草総合病院の建物の前には青い海がひろがり、背後には緑の龍ヶ岳がそびえています。美しい自然に囲まれたこの場所に病院ができたのは1964年(昭和39年)のことでした。まだ天草五橋は開通しておらず、地域の人達は病気になると船で八代方面の病院を受診していたと聞きました。医療施設が乏しいこの地域に病院を建設しようと決意し、それを実現させた地域の先輩たちの熱意や努力を思うと、感動で胸が熱くなります。
私たちの病院は、病院以外にも7つの事業を行っています。その事業とは上天草看護専門学校、健康管理センター、訪問看護ステーション、介護老人保健施設「きららの里」、在宅介護支援センター、居宅介護支援センター、教良木診療所の運営であり、いずれも地域の医療や保健活動に欠かせないものです。
また、私たちの病院は熊本県災害拠点病院、熊本県へき地医療支援病院、熊本県地域医療拠点病院に指定され、天草地域の医療を支える要(かなめ)のひとつとして大きな役割を担っています。
幾多の困難を乗り越え、60余年にわたって地域の皆様とともに歩んできた上天草総合病院は私達の誇りです。近年、上天草市の人口は減少し、病院運営にもその影響がでてきていますが、上天草総合病院も「人口減少下でも持続可能な病院」に変わって行く必要があります。私達はこれからも一致団結してこの病院をもり立てていきます。患者様、地域の皆様には引き続き御理解と御協力をお願い申し上げます。